《第254回講演会》活動報告
テーマ『光反応・重合技術の新展開』
| 第254回講演会 | |||
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| 日 時 | 2023(令和5)年6月16日(金)13:00~16:50 | ||
| 場 所 | Zoomでのオンライン開催 | ||
| テーマ | 『光反応・重合技術の新展開』 | ||
| 電子材料、印刷、接着、医療など幅広い産業に利用されるフォトポリマーは、社会や市場のニーズに応えるため、より高度な機能や技術が求められている。そのため、新しい素材、光反応・重合技術も次々に提案され、基礎検討や実用化に向けたアプローチが進められている。今回、「開始剤、光反応、光重合」に関する新技術について、4名の先生方に講演頂いた。また、講演後、参加者と質疑応答を実施し、活発な議論を通して本分野の理解を深めることができた。 | |||
| 講演内容 | 1. 「近赤外光を光源とする開始剤の検討とフォトポリマーへの応用」 | サンアプロ株式会社 | 白石 篤志 氏 |
| 近赤外光を光源とするフォトポリマーの開始系(ヨードニウム塩と増感色素)の研究内容に関して、基礎研究から最近のトピックスも含めて詳しく講演頂いた。また、アニオン種の影響、反応機構や用途展開に向けた課題についても議論頂いた。 | |||
| 2.「動的光重合による分子配向制御」 | 東京工業大学 | 宍戸 厚 氏 | |
| 機能性フィルムの創製においては、液晶をはじめとする機能性分子の精緻な配向制御が重要である。今回、新たな原理に基づく光配向法について講演頂いた。空間的な強度分布を有する非偏光を用いた光重合により、簡便なプロセスで大面積一軸分子配向や二次元分子配向パターンを誘起し、光学機能や力学機能を備えた材料を一段階で創製することが可能になっている。 | |||
| 3.「新規パーオキシドフリーレドックス重合開始剤」 | 三井化学株式会社 | 髙橋 一生 氏 | |
| 一般的なレドックス重合開始剤はパーオキシド系を酸化剤として用いるが、保管安定性に問題があり、パーオキシドフリーの重合開始剤の開発が求められている。本講演会では、サッカリン酸化剤、アミン還元剤、銅錯体触媒を用いた新規な重合開始システムについて詳しく紹介頂いた。また、ラジカル種の構造、反応機構や歯科材料への応用用途についても説明頂いた。 | |||
| 4.「光オン・デマンド合成法を用いるポリマーや医薬品中間体の合成」 | 神戸大学 | 津田 明彦 氏 | |
| ホスゲンは、ポリマーや医薬品中間体の化学品合成原料として用いられているが、極めて高い毒性を持つため、製造に大きな制約がある。本講演会では、汎用有機溶媒のクロロホルムと酸素の混合物に光を照射するホスゲンの光オン・デマンド合成法について紹介頂いた。バッチおよびフロー反応システムを構築し、安全・安価・簡単かつ高効率で、ポリマーなど種々の化学品を実用スケールで合成できることを説明頂いた。 | |||

